見沼くらしっく館で初午の行事食「しみつかり」作りが公開されました。さいたま市見沼区片柳でのしみつかりは大根と大豆を煮込み醤油で味付けした「あっさり味しみつかり」でどなたにも好まれるしみつかりです。見沼くらしっく館のしみつかりの作り方
大根を鬼下ろしで粉砕し、節分の残し炒り大豆を半割したものを合わせ、鉄鍋で30分煮込みました。半割大豆が軟らかくなったら醤油で味付けして出来上がりです。
材料・ダイコン３本（４０食分）、半割炒りダイズ300ｇ、醤油適量。
出来たしみつかりは赤飯と共にわらづとに入れ、お稲荷様と荒神様、恵比須大黒、仏さま、神棚、歳神様、井戸神様に供えました。
○わらづと（藁苞）の作り方
稲ワラをひとつかみ（100ｇ）位を中程より下目を結わえ、穂先を表側にしながら上に持ち上げ、ほぐれないようにワラで結います。わらづとは2本一組となりますので、わらづと同士の穂先を結びます。2本一組のわらづとに赤飯としみつかりをそれぞれ入れます。
○しみつかりの呼び名
栃木県を中心に北関東一帯に伝わる稲荷信仰の郷土料理で、古くは平安期頃から食されていると言われています。
読み名、作り方、材料もいろいろで、隣同士の家でも違います。
すみつかれ、すみつかり、すみづかり、すむっかり、すむづかり、しもつかれ、しもつかれい、しみつかり、しみつかれ、しもずかり、つむじかり等です。
○我が家のしみつかりの作り方（写真）
材料はダイコン、ニンジン、大豆、塩鮭頭、油揚げ、酒粕ですが、作る家の好みで昆布、酢、醤油、味噌、塩、砂糖等を使います。ダイコン、ニンジンは皮をむかず、鬼おろしで粉砕します。炒り大豆も皮を取らず丸いまま煮込みます。油揚げは刻み、酒粕は最後にそのまま入れるか、煮汁で溶いて最後に入れます。これは焦げ付かないようにするためです。
しみつかりの味の良し悪しは塩鮭頭で決まるので、初午の数ヶ月前から鮭の頭に塩を振り乾燥させ生臭さを抜いたり旨さを引き出させています。硬くなった塩引きの頭はナタでぶつ切りにして、柔らかくなるまで煮つめます。熱々の赤飯に超冷たいしみつかりを一緒に食するのがいちばん美味く感じます。
○しみつかりは自作自食すると見てくれも気にならなくなります。
〇塩鮭頭を入れずしてしみつかれを語るなかれ！
（さいたま市浦和区）
